歌舞伎にはさまざまな幕が使われます。単に舞台と客席を遮断して開幕・閉幕を告げるばかりではなく、劇中でも各種の幕が使われ、時には舞台装置の役割も果たし、いろいろな演出の手助けをします。舞台先の幕では、定式幕などの引幕は舞台の下手から上手に、又はその逆方向に、大道具方が人力で引いて開け閉めします。真ん中から左右に割れて開く幕は引き割り(引割幕)と言います。そのほか、背景としての夜を表す黒幕なども歌舞伎特有の使い方です。(金田栄一)
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定式幕(歌舞伎座)
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