かけあい 掛合

舞踊あるいは舞踊劇で、二種以上の音曲(地方=じかた)が合奏あるいは交互に演奏する、ある種贅沢な舞台構成です。『喜撰』では清元と長唄、『身替座禅』では常磐津と長唄、『紅葉狩』では義太夫、常磐津、長唄と三方掛け合いによる華やかな舞台が演出されます。(金田栄一)

【写真】
『紅葉狩』の舞台面。上手の床の御簾を上げて竹本連中が、中央上手寄りの山台に長唄連中が、下手の山台に常磐津連中が、それぞれ居並び、その背後の黒御簾でも陰囃子が競演する。平成20年8月歌舞伎座