かごつるべ 籠釣瓶

『籠釣瓶花街酔醒』で佐野次郎左衛門が八ツ橋花魁を切り捨てた名刀「籠釣瓶」は村正の刀である。次郎左衛門の手に渡るまでに、因縁の殺人事件に関わってきた刀で、これを手に入れた次郎左衛門も人生を狂わせる。「籠釣瓶」は、水も溜まらぬとたとえるほどの切れ味から付いた名だという。切れ味を籠釣瓶に例えた名刀は村正以外にもあったらしい。（前川文子)

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『籠釣瓶花街酔醒』佐野次郎左衛門（中村吉右衛門）　平成28年2月歌舞伎座