いしょうのがら

衣裳の柄

歌舞伎の衣裳の柄は、役柄ごとにだいたい決まっています。そして、その役の性格や雰囲気が、色や柄として表現されていることもあります。なかには「雪持(ゆきもち)」「肩入(かたいれ)」「石持(こくもち)」のように、具体的に役の境遇や心理を表すものもありますので、覚えておくと役を読み解くための手がかりにもなります。
模様は伝統的な文様を基本にしており、江戸時代に発達した縞や格子なども多くみられます。日本人の繊細で大胆なデザイン感覚がふんだんに盛り込まれていますし、染めや刺繍などの技法もとてもきれいです。また、演じる俳優の家紋が衣裳にさりげなく入っていることもあります。(田村民子)