笛は、能管(のうかん)と篠笛(しのぶえ)が使われます。能管は篠笛に比べ構造が複雑で、吹き口と指穴との間にノドと呼ばれる部分があり、その中にさらに細い管が入っていて、そこで息がいったんためられて、非常に鋭い音色が出ます。穴の部分以外のところには、細く紐状にさいた桜の木の皮が巻かれており、全体に上から漆が塗られています。能管は三味線や唄に音の高さを合わせることがないので、篠笛と違い一本のみで演奏します。百年以上たったものを古管、それ以降のものを新管といい、小鼓と同じように古管が多く使われています。原材料はどちらも竹、煤(すす)竹で、篠竹といって近畿から中国地方にしか分布しません。吹き口の部分には真竹が使用されています。
篠笛は竹に穴をあけたシンプルなもので、祭囃子などに使われるものです。三味線の音の高さに合わせるために12管で1セットになっています。(浅原恒男)
【写真】上と中 篠笛各種
【写真】下 能管(下)と管筒(上)
(協力:鳳聲晴由)
篠笛は竹に穴をあけたシンプルなもので、祭囃子などに使われるものです。三味線の音の高さに合わせるために12管で1セットになっています。(浅原恒男)
【写真】上と中 篠笛各種
【写真】下 能管(下)と管筒(上)
(協力:鳳聲晴由)