やまぶし 山伏

日本古来の山岳信仰に外来の仏教や儒教・道教などが習合して、修験道が生まれた。その修行をするために山野に起臥する僧で、修験者ともいう。山岳で修行して超自然の呪力を得て、呪術を以て宗教的活動を行った。『勧進帳』では源義経主従が山伏とその荷を持つ家来の強力(ごうりき)に身なりをかえて陸奥へ向けて落ちてゆく。(小宮暁子)

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『勧進帳』[左から]武蔵坊弁慶(中村吉右衛門)、源義経(坂田藤十郎)、亀井六郎(中村歌六)、片岡八郎(中村又五郎)、駿河次郎(中村扇雀)、常陸坊海尊(中村東蔵) 平成26年3月歌舞伎座