1. 用語
  2. 歌舞伎の音楽

歌舞伎は、戦国時代が終わる16世紀末に大流行した祭禮の風流(ふりゅう)の踊りを母胎とし、出雲阿国(いずものおくに)にはじまる女かぶきや若衆かぶきを経て、〈物真似狂言尽くし〉を標榜するに至り、せりふ劇として発展してきました。その出発点から、踊りと音楽の比重が大きかったのです。16世紀後半に渡来した三味線が歌舞伎に導入されると、歌舞伎の音楽の中心的地位を占めるに至ります。歌舞伎の音楽は、劇中に黒御簾(くろみす)の中で演奏される多種多様な唄と三味線と鳴物の果たす役割が大きく、また、舞踊における長唄囃子連中の出囃子(でばやし)と、床(ゆか)や山台で演奏される浄瑠璃(じょうるり)も重要です。歌舞伎は音楽面の非常に豊かな総合芸術なのです。(浅原恒男)

【写真】
『勧進帳』[左から]亀井六郎(大谷友右衛門)、片岡八郎(市川高麗蔵)、武蔵坊弁慶(市川染五郎)、駿河次郎(澤村宗之助)、常陸坊海尊(松本錦吾)、源義経(中村吉右衛門) 平成26年11月歌舞伎座

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