はたもとやっこ 旗本奴

江戸時代、徳川直参の武士のうち、石高は一万石未満、五百石以上の知行地を持ち、将軍にお目見得できる武士を旗本といった。その旗本だが太平の世が続くと存在価値がうすくなる。腕を持てあまして若い旗本たちが、盛り場でグループを組んで互いに張りあった。武士の男伊達。町人の男伊達が町奴である。旗本奴と町奴の対立を描いたのが『極付幡随長兵衛』、喧嘩に明け暮れる旗本奴青山播磨を主人公にしたのが『番町皿屋敷』。(小宮暁子)

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『極付幡随長兵衛』水野十郎左衛門(尾上菊五郎) 平成20年5月歌舞伎座