色彩間苅豆~かさね イロモヨウチョットカリマメ~カサネ

作品の概要

執筆者 / 阿部さとみ
演目名 色彩間苅豆~かさね
作者 作詞:松井幸三 作曲:清元斎兵衛
初演 1823(文政6)年6月 江戸森田座
概要 江戸時代に有名だった怨霊・かさねの伝説を基にした、男と女の愛憎物語に因果を重ねた舞踊劇。日蓮上人と祐天上人の事跡にかさねの怪談を取り合わせた四世鶴屋南北作『法懸松成田利剣(けさかけまつなりたのりけん)』の一幕であるが、今は独立して上演されることが多い。初演はかさねが三代目尾上菊五郎、与右衛門が七代目市川團十郎だった。1849(嘉永2)年江戸河原崎座で再演された後、途絶えていたのを、1906(明治39)年、舞踊家の藤間政弥が五世清元延寿太夫の補曲で復活。さらに1920(大正9)年、東京歌舞伎座で六代目尾上梅幸のかさね、十五代目市村羽左衛門の与右衛門で上演されてから流行を見た。その後1925(大正14)年、東京市村座で、六代目尾上菊五郎が原作に近づけて上演。梅幸型と菊五郎型が伝えられている他、二つが混在したやり方など、各流派で様々に演出される、人気曲である。


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[左から]百姓与右衛門実は久保田金五郎(中村橋之助)、腰元かさね(中村福助) 平成25年8月歌舞伎座

●ページ公開日 平成28年1月28日
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