六歌仙容彩 ロッカセンスガタノイロドリ

登場人物

人物関係図

人物相関図

主な登場人物

小野小町【おののこまち】
世に名高い才色兼備の美女。この人に対して男たちが恋の駆け引きを繰り広げるが、結果全員を振ってしまう。小倉百人一首9番「花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」。
僧正遍照【そうじょうへんじょう】
『積恋雪関扉』に登場する良峯少将宗貞が出家して高僧となった姿。小町の色香に迷い口説こうとするが、立場をわきまえない恋を小町に非難され悄然と立ち去る。小倉百人一首12番(僧正遍昭)「天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ」。
文屋康秀【ぶんやのやすひで、一般的には「ふんや」】
色好みな公家。忍んで小町に会いにくるが官女たちに邪魔され、御簾をめくって姿をのぞくだけにとどまる。飄々とした人柄で、官女たちと軽妙なやりとりを見せる。小倉百人一首22番「吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を あらしといふらむ」。
在原業平【ありわらのなりひら】
絶世の美男として知られる公家。小町とは似合いのカップルに見えるが、想いは届かず振られてしまい、すごすごと去っていく。小倉百人一首17番(在原業平朝臣)「ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは」。
喜撰法師【きせんほうし】
僧ではあるが世俗的な人柄で、ほろ酔い加減で登場する。満開の桜の下で出会った美女・お梶を口説こうとするが、結局逃げられ、迎えに来た僧たちにも意見される。小倉百人一首8番「わが庵は 都の辰巳 しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり」。
お梶【おかじ】
「喜撰」は世話の場面であるため、小町のかわりに登場する。祇園の茶汲み娘で、小町と見まごうばかりの美女。行き会わせた喜撰にお茶をすすめるが、口説かれそうになったため立ち去る。
大伴黒主【おおとものくろぬし】
天下を狙う公家。小町を后にした上で謀反を起こそうとするが、歌を書いた草子を洗われたことで小町に悪企みを見抜かれてしまう(能『草子洗小町』から筋をとったもの)。六歌仙の中で一人だけ、小倉百人一首に選ばれていない。