作品の概要
演目名 | 鷺娘 |
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作者 | 作詞=不詳(壕越二三治とも言われる) 作曲=富士田吉次・杵屋忠次郎 |
初演 | 1762(宝暦12)年4月 江戸・市村座(『柳雛諸鳥囀』) |
概要 | タイトルが示す通り、鷺の精が人間の娘の姿で踊るという設定の舞踊。『鷺娘』という名の曲は歴史的には三曲あるが、現在『鷺娘』として伝わっているのはこのうち最も古い曲で、二代目瀬川菊之丞が『柳雛諸鳥囀(やなぎにひなしょちょうのさえずり)』という六変化舞踊のひとつとして踊ったもの。初演以降上演が途絶えていたが、明治19年5月新富座で九代目市川團十郎が『月雪花三組杯觴(つきゆきはなみつぐみさかづき)』の一部として復活。以後はこの『鷺娘』の部分だけ独立して上演され、女方舞踊の代表曲のひとつとなった。 長唄の曲としても大曲のひとつとされ、全体が三下がり(三味線の三の糸を本調子から一音下げて演奏する方法)でしっとりした曲調で演奏されるところに特徴がある。開幕時には客席を含め場内の照明がすべて落とされる(そのため観客も早めに席に着くのが望ましい)など全体的に暗めの舞台で演じられるが、衣裳を引き抜いて一瞬にして衣裳を変える「引抜き」など、視覚的に美しく派手なところが多く、見ごたえがある。 ★トップページ・タイトル写真★ 鷺の精(坂東玉三郎) 平成21年1月歌舞伎座 |
過去の 公演データ |