登場人物
人物関係図
主な登場人物
- 粂寺弾正【くめでらだんじょう】
- 文屋家の家老。主君文屋豊秀（ぶんやのとよひで）の許嫁である錦の前が病気を理由に輿入れを延期しているため、使者として小野家にやって来る。豪快な強さに知性も併せ持ち、小野家のお家騒動を機転と推理でみごとに解決する。色好みな面もあり、若衆の秀太郎や美女の巻絹を口説くが見事にふられる。
- 小野春道【おののはるみち】
- 公家で小野小町の子孫に当たる。国家転覆を企む早雲王子（はやくものおうじ）の策略で雨が降らなくなり、故事に倣って小町が書いた小野家の家宝「ことわりや」の短冊を用いて雨乞いをすることになったが、短冊の紛失が発覚したため苦境に陥っている。
- 小野春風【おののはるかぜ】
- 春道の子息。小野家に仕える腰元小磯（こいそ）と恋仲。小磯が春風の子を身籠ったため、手紙と「ことわりや」の短冊を持たせて実家に帰したが、そのまま消息不明になってしまい、責任をとって切腹することも考えている。
- 錦の前【にしきのまえ】
- 小野春道の息女。原因不明の病気のため、婚約した文屋豊秀との婚礼を先延ばしにしている。それはまさに奇病としか言いようのないもので…。
- 秦民部【はたみんぶ】
- 忠義一途な小野家の家老。「ことわりや」の短冊捜索に力を尽くしているが、小野家乗っ取りを狙う同僚の八剣玄蕃から日毎プレッシャーを受けている。
- 秦秀太郎【はたひでたろう】
- 小姓として小野家に仕える、民部の弟。美男子で、客である弾正をもてなすために出てきたところを言い寄られるが、厳しくはねつける。
- 八剣玄蕃【やつるぎげんば】
- 小野家のもうひとりの家老。天下を狙う叛逆者である早雲王子と通じ、小野家の乗っ取りを画策して様々な謀略を仕掛けてくる。
- 八剣数馬【やつるぎかずま】
- 玄蕃の子息。父とともにお家乗っ取りを企んでいる。血気盛んな赤っ面の荒若衆。
- 巻絹【まきぎぬ】
- 小野家の美しい腰元。秀太郎と同様に弾正をもてなす役を言いつかるが、弾正に言い寄られるとすげなく断る。
- 小原万兵衛 実は 石原瀬平【おはらのまんべえ じつは いしはらせへい】
- 小磯の兄の百姓と名のって館に乗り込んで来た男で、正体は早雲王子の家来。小磯が非業の死を遂げた責任を春風に負わせて小野家を失脚させようとするが、弾正に偽者であることを暴かれ討たれる。
