鳥辺山心中 トリベヤマシンジュウ

作品の概要

執筆者 / 橋本弘毅
演目名 鳥辺山心中
作者 岡本綺堂
初演 1915(大正4)年9月 東京・本郷座
概要 岡本綺堂の新歌舞伎の傑作のひとつ。江戸時代に実際にあった、公金横領事件の末に相対死したといわれる心中事件を題材としながら、綺堂はそれを無骨で一本気な江戸の若侍と可憐な少女の純愛ロマンスに脚色した。初演の二代目市川左團次に当てて書かれ、非常に好評を博した。二代目左團次が選定した「杏花戯曲十種」のひとつにも加えられ、繰り返し上演されている。大正期のロマン主義、理想主義的な雰囲気を強く感じさせるが、竹本を使い、古典の義太夫狂言の手法を使っているところに特徴がある。


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[左から]若松屋遊女お染(中村時蔵)、菊地半九郎(松本幸四郎) 平成13年3月歌舞伎座

●ページ公開日 平成28年4月28日
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